オペラハウス。 百聞は一験にしかず。


トンガからシドニーに帰ってきてから



シドニーと言えば
オペラハウス!



ということで行ってきましたオペラハウス。
“世界三大がっかり”
に数えられることもあるこのオペラハウスですが




世界遺産なってるんやしやっぱすごいんちゃうん!?
という期待と
やっぱりみんなの言うように
がっかりするとこなんかなー
という不安も抱きつつ
英語ガイドツアー




ではなく日本語ガイドツアーに参加してきました。

そら、よく理解できた方がいいもんね。
このオペラハウスくんを見極めるには。やっぱり。





案内してくれるのは
広島に10年ほど在住経験のあるヒューさん。
この人 今まで出会った外国の人の中で
一番敬語がうまい。


“さきほどーのビデオをご覧になってーすでにーおわかりかとー思いますが”
ってのがほんま目つぶって聞いてたら日本人が言ったんかと思うぐらい。
いやほんましゃれならん うまい。
ま ちょっと言い過ぎたけど。






ではでは
今宵はあなたを
オペラハウスツアーにご案内します。



まずは外観。









晴れていればこの
オペラハウスの白と
空の青のコントラストがきれいなことでしょう。
おそらく。





シドニーオペラハウスは
1973年に完成した
その名の通りの
オペラ、コンサート、演劇、ライブなどが行われる
イベント会場です。



設計者はデンマーク人の
ヨーン・ウッツォン。(Jowrn Utzon)



うっつぉん。
日本人には発音しにくい名前。
うっつぉん。
(以下 うっちょ。)なんで。



うっちょは
当時世界的に有名
ではなく
全く無名の建築家。



このオペラハウスの設計案は
コンペ(建築設計競技)で
世界32カ国 233件の応募の中から選ばれました。



うっちょ の設計図はスケッチ程度の全く現実性を帯びないもの
であったために第一次審査で却下されましたが
コンペの審査員の一人が遅れてコンペに参加し
もう一度はじめから全ての設計図を見せてほしいと頼み
全ての設計図を見た結果
このうっちょ の描いた
ヨットの帆を想わせるユニークで独創的な設計図を絶賛し
うっちょ の案が採用されたのですとか。


この審査員の権力がすごいですよね 実際。
でもこの人がいなければ
今のオペラハウスはありませんね。
彼の名は エーロ・サーリネン らしいですよ。
興味のある方はあとでググってみてください。




なんか うっちょ という名前に親近感涌いてきた。




建設工事は当時の計画をはるかに上回る
14年の歳月と1億200万ドルをかけて
1974年に完成しました。



歴史的にはこんな感じです。



ではではハウスの中へ。







ここはエントランスロビー。
左側の木の部分にホールに入る入り口があります。
右のコンクリートは屋根 兼 外壁になってます。


おもしろいのが
この内部のホール部分と
外部の屋根 兼 外壁の部分が
それぞれ独立しているということ。


つまり
中のホール部分を先に作って
その後で その上にヨットの帆のような屋根を覆いかぶせた建築
だということ。





くっついているようで
くっついていないんですよ。
この木とコンクリート。

ちなみにこの木はユーカリの木。
コアラが食べるやつですよね 多分。
でもコアラおらんかったな。






コンクリート部分もかなり独創的デザイン。






左のホール部分と
右の 屋根 兼 外壁
の間に階段を走らせています。







ヨットの帆の屋根に使用されているタイルは
スウェーデンから運ばれたもので
なんとその総数は105万枚。


どんだけ多いんかわかりまてん。








タイルの色にご注目。
真っ白ではありませんよね?

黄ばんでますよね?
やっぱり完成から40年もの歳月が経つと
真っ白なタイルもここまで黄ばむんですね。


ということではないんですよ実は。


このタイルははじめから
白と ベージュに近い色の2種類を
組み合わせて張られています。


真っ白なタイルだけだと
日差しの強いオーストラリアでは
オペラハウスを見たときにその反射が
ものすごく眩しいものになってしまうため
こうして異なる色のタイルにすることによって
光の反射を抑制しています。


さらに
この複雑な形状の屋根を
掃除するのもたいへんであるため
自然に雨によって表面の汚れが
洗い流されるタイルを使用しているそう。
だから一回も今まで掃除したことないのに
きれいなタイルなのだそう。



うっちょ やるやん。








床は気品のある
赤大理石。

これは多分掃除しなあきませんやろ。









ここはホールから休憩エリアに続く
紫の絨毯。
紫という色は
“美”や“優美”を連想させることから
各国王室のロイヤルカラーとしても使われている色。



このあいだのロンドンオリンピックの
メダルのストラップの色も 紫 ですよ。




さすが こだわってますね。









このガラスは200年ぐらい保つガラスらしい。
ふむーすごいけど そんなガラスあるんかいな?
いや これがそれか。
200年後の人に聞いてみようかしら。
拝啓 200年後のシドニーのみなさまへ。

いや 信じよう。




ホールの内部は
諸事情により写真撮影禁止でした。



けど
なんといってもおしゃれですね。
どれをとっても。


世界最大級のパイプオルガンとかもありましたね。
あと
座席の椅子が音響効果を非常に考えている椅子らしくて。
人間の体って音をある程度吸収するようにできているらしくて。
ホールの椅子もそれ同様 音を吸収するようにできているのだとか。


なんかよくわからんが
こだわりと使われている技術がすごい。



そんなこんなで
敬語のすごいヒューさんの日本語30分ツアー終了。
しゃべりまくりのヒューさんおもしろかった。
めっちゃ勉強なりました。
ありがとうございました。




写真は
一緒にツアーに参加した
新婚旅行中の向夫妻と。









シドニー オペラハウス
僕はがっかりするどころか


その細部に至るまで
こだわりの結晶で創られたこの見事な建築に
圧倒されました。




やっぱり
何事も話を聞くだけではなく
自分で実際 経験してみないとわかりませんね。


百聞は一見にしかず
ではなく
百聞は一験にしかず ですよ。












2012.1.31 Chile  Vina del Marより  田畑智英




2 コメント:

のむらあいか さんのコメント...

オーストラリア1度でいいから行きたい!と思ってた私にとってはほんとに心踊る記事でした(・×・)♪
百聞は一験にしかずかあ.. 納得。

Unknown さんのコメント...

あいかのむら*
コメント返し 遅くなりましてごめんなさい。

オーストラリア
なんだかふりーだむな空気の流れる良い国やったでー☆
ぜひおれのいけなかったエアーズロックにも行ってきてー!

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