モロッコ 太陽と月と星。


モロッコ。
その響きになんとなく惹かれる。
なにがあるのかはよくわからない。
でもなぜか行ってみたい。
僕の中ではそんな国だったモロッコ。



モロッコはイスラム教国家。
この旅最初のイスラム教の国。
以前トルコに行った事があって
僕のイスラム教への印象はなかなか良い。
なかでも僕はイスラム建築が大好きだ。




その模様のユニークさ緻密さ精巧さ。
世界の全ての宗教建築の中で
最も美しいのがこのイスラム建築だと思う。






































 





































歴史ある建築物のこうしたレリーフのデザインも
現代のデザインにかなり応用できるような気がする。



いつも僕はこうしたイスラミックな美しいデザインを眺めて
ただただ感嘆のため息を漏らすばかり。












これはモロッコの国旗。
赤地に緑の星。


赤はモロッコ国民の祖アラウィット家の伝統色を表し
緑は『スレイマンの印章』という国家安泰を表す星。




イスラム教国の国旗には
三日月やこうした星が使用されている事が多い。



三日月は発展の象徴
星は知識の象徴と考えられている。



イスラムで三日月は僕たちに馴染みのある近隣のアジア諸国でも

例えばパキスタン シンガポール マレーシアなどがそう。



というのも
イスラム教の広まったアラブ諸国は
暑く乾燥している地域がほとんどで
太陽の日差しも強烈。


人々は日よけの服を着用し
頭には布を被り生活をしていた。


商隊なども日中の移動は避け
夜明けや夕方に移動をした。



太陽は忌み嫌われていたのである。



伝統的なイスラム教の家には
屋根のない吹き抜けの中庭があり
日の沈んだ後その中庭で
月や星と時間をともにする。


太陽よりも星や月あかりを身近に感じ
暮らす文化が彼らにはあったのだ。



こうした日常生活の背景を知ると
月や星を重要視する思想がよく理解できる。



逆に日本は太陽を信仰する国。
国旗で考えれば日の丸とはまさに太陽のことである。



所変われば同じ一つのものも
捉え方がまるで違う。



またイスラムでは緑も重要な色とされている。
ムハンマドのターバンの色であり
乾燥地帯に暮らす人々にとって緑の大地への憧れとも受け取れる。
緑一色だったリビアの前国旗やバングラデュなどがその代表例。
国旗一つからこうして
その国について理解を深めるキッカケになることを
認識できてよかったと思う。



日本で見る月と
ここモロッコで見る月は
全く違うものを見ているような気がした。






同じ一つの地球という星で
こうも風景や人々の思想が違うのかと
それぞれの地域で思い知らさせる。



水星・金星・火星・・・
他の惑星においてその一つの星の中で
これほどまで変化に富んでいる星はまずないであろう。







不思議な惑星
この地球。




この地球世界が
丸く1つになる日は来るのかな。



2013.7.5 Sri Lanka Kandyより  田畑智英




































































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